おまけ
「君は昔から本当にこれが好きだな」
ベッドの上、私の脚の間で蹲るようにして熱心に性器をしゃぶっているアルバスの前髪を梳いてやっている最中に、ふと遠い昔のことを思い出してそんなことを呟いた。
すると、それを聞きつけたアルバスが口淫を中断してちらりと上目遣いで視線を寄越し、そのあとでひどく楽しげに目を細めた。普段よりも熱い指先が赤黒い幹をつう、と撫でる。
「これを中で感じるのも好きだけどね、こっちのほうが――」
そう言いながら熟れた舌をべろりと出して見せつけ、わざと私に見えるように舌先でペニスの先端をなぞる。
「――君が何に興奮してるか、どこが気持ちいいのか、どうされるのが好きなのか……全部、直に感じられる。それがいいんだ」
ひげに覆われた唇の中心から覗いている真っ赤な舌が唾液を纏って艶めき、ペニスの周りでなまめかしく蠢く。
たったそれだけのことなのに、一瞬にして、いつでも変わらぬ光を放つブルーの瞳にすべてを絡め取られ、下半身にさらに熱が集まった。衝動のままにアルバスを起き上がらせて後頭部を抑え込み、熱い息を吐き出すかのように唇を喰らう。唾液とともに感じた独特の妙な味につい顔をしかめはしたが、構わず舌を絡め、口内を蹂躙した。
長い口付けの合間に苦しげな短い呼吸を繰り返しながらも、私の背に回ったアルバスの腕は解放を望んではいない。その事実にまた高揚し、今度は腹の中を躾けるべく、アルバスを押し倒して後孔に手を伸ばした。